就活の法則

就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条 (講談社BIZ)

就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条 (講談社BIZ)

マッキンゼーで、戦略系コンサルタントとして著名な波頭さんによる就活本。僕と恐ろしく考え方が近しい本。今の就活生に1冊オススメするとしたら間違えなくこの本をするだろう。★が4つなのは、あまりにも考えが近く目から鱗が落ちるような新しい発見がなかったから敢えて4つにした。

【目次】
1. 「タテ軸指向」から脱却する
2. 「相対エリート」のポジションを狙う
3. 現在の企業人気ランキングは逆に読む
4. 「ランキングよりも業種」「業種よりも職種」で選ぶ
5. HPもOBも本当のことは語らない
6. 受けるのは5社で十分
7. 「当たり前のこと」は言わない
8. 人の評価は、10人中8人は同じである
9. 「入社後の就活」はハードワーキングである
10. 入社後5年間は転職しない

「やりたいこと」と「できること」のギャップ
・昨今の多くの就活学生は、「自分がやりたいこと」についてはあれこれと憧れ、高い望みを持っているようだが、「自分の能力や資質を客観的に評価すること」については疎かにしている傾向があるように思える(P16)

・目指す会社を選ぶ際に参考にすべきなのは、その会社の人気が高いか低いかではなく、「自分にはどういう能力があり、自分は仕事において何を求めるのか」という適性と動機である。大切なのは(企業人気という)縦軸ではなく横軸なのだ。

・企業の将来性を見るための3つの観点「インテリジェンス、規制、グローバル」の3点である。

・面接官がうんざりする話題3つ。「学生時代頑張ったこと」について、アルバイトかサークルかボランティアの経験。特に副代表という役職が以上に多い。(P111)

・勉強は有効なアピールポイントとなる。

・ブレることなく磨き上げた自己イメージを提示し、「こういう自分だからこそ、御社で仕事がしたいのです」と語ることが出来れば、必ず面接官への強いアピールとなる(P119)

・欠点を聞かれた時に、正々堂々と欠点に聞こえる欠点を表明した方が返って得である。何かプラスのことを言いたげな欠点を言うのではマイナス評価になる。(P121)

・合格者のイメージ
 1、明るく、謙虚で、落ち着いていること
 2、野心があり、負けず嫌いなこと
 3、賢い上に、努力家であること

・弱さを感じさせない謙虚さが大事(P133)

・結論とその結論を必然的なものにする根拠を明快に示して相手に伝える習慣を身につけるのだ。

・就活学生が面接に臨む際の最も合理的なスタンスはたった1つである。「真摯に、真面目に、全力で」である。

・(入社後に)「どんな状況でもどんな仕事でも黙々と取り組み、着実にやり遂げる姿勢」の方がインパクトが大きいのだ。

・努力する能力は何よりも貴重。入社後三年間のハードワーキングでこれを身につける。

・就活に臨むにあたって、「お金を払う立場」と「お金を貰う立場」の違いは学生が想像するよりもはるかに重いものであることを肝に銘じておかなければならない。

・職業人になることの意味の重さをまずきちんと認識しておいて欲しい。もし、この重さと大変さを十分に認識していれば、「とりあえず人気度ランキングの上位から順番に受けてみる」とか「面接の場で、あることないことを適当にアピールしておく」といった本書が批判した就活スタイルは自ずと姿を消すだろう。

・社会人として適職につき、仕事で成果をだして会社と社会に貢献し、自己成長を遂げることの喜びと充実感は、学生がそれまでの人生では経験したことがないほど大きなものである。